最近の中学生の学力の驚くべき多様性

中学で作成される期末テストの教科の分布表をみているととてんでもないことが起きていることが分かります。

中学生のお子様の主要科目の実際の生徒の特異点分布表を保護者の方はよく御覧頂きたいと思います。

例えば、英語も中3になるとすごくばらけます。

100点満点で10点刻みで実際に得点した生徒の数をみると0点~10点も5人にひとり位います。しかし、一番多いのは、90点から100点又は80点から90点なのです。このゾーンに全体の半分程度の子どもがはいります。そして残りの半分くらいが0から10、10から20、20から30、30から40に大体同じくらいの数で分布しているのです。平均点は70点弱になりますが、皮肉なことに平均点前後の子どもが一番少ないのです。

少子化であり、子どもをほとんどが塾に通わせているから、学校の限られた範囲の期末テストは得点が高いゾーンの子どもが多くなるのではないかと想像します。それでは、塾の成果?かと言えば、本番の大分県の入試問題は平均点が4割程度であり、極めて低いです。学校の期末テストの高さと大分県の入試問題の低得点はどうみても考えにくいです。大分県の入試問題は極端に難しい訳ではありません。ただ範囲が広いだけです。

 

すると塾の指導方法は、範囲の狭い学校の期末テストに強く、入試に弱いということが言えるかもしれません。

そして、80点以上学校のテストで取る子どもも本番の入試は、4割かもしれません。

あと、80点から0点のゾーンの子どは、塾の講義にいていけないので、時間、お金、労力のすべてが無駄になっているのではないでしょうか?

成熟時代を迎え、子どもの多様化と塾のかかわりの中から、様々な現象が生まれています。塾は、あくまで実績重視です。子どもに合わせるのではなくて、上位校に受かる子どもを想定したテキストが主流です。勿論、大手塾ではなくて、個人塾では、全く異なった指導が行われているかもしれません。

私が、完全個人指導にこだわるのは、子どもの実態に合わせた、最小の労力で最大の効果(得点力)をあげるオーダーメード指導法こそが、本来の塾の果たす役割と思うからです。勿論、塾は企業体であり、利潤追求が、主目的ですが、この面とは、融和しないと思います。