首都圏の中学受験の過熱を是正する方法

掲題について、教育関係の有識者が議論していました。具体的な対策として以下の3点を提案していました。

①公立中学が、保護者にとって魅力ある教育を行うようにする。

②公立中学が良いところや特色を積極的に保護者に発信する。

③公立高校の進学実績を上げて公立中学からの進路を魅力あるものにする。

 

私は、この議論を聞いて、相変わらず、教育関係の有識者は、本音で語っていないと思いました。首都圏の保護者が、中学受験に熱中するのは、以下の理由ではないかと想像します。

① 私立中高一貫校は、中学課程を1年半くらいに圧縮し4年半で中高全課程を修了する。大学受験に専念する期間を1年半程度確保できる。これは、公立高校に比較し決定的に有利。

②公立高校受験は、内申制度があり、何としても避けたい。内申を取るために、自由闊達な中学生活が犠牲になる。自主独立の気概を持つ人材は育ちにくいのではないかとの杞憂から逃れられない。

③公立トップ高校と言えども、難関大学の入試は、私立中高一貫校の生徒と同じ土俵で戦うとことになり仮に同じ実力であれば決定的に不利。東大合格者の7割は中高一貫校出身である。50年前は、中高一貫校は、2割もいない。

④公立学校では、勉強を真面目に取り組んだりする生徒が浮いていじめの対象になるのではないか?荒削りでも正論を言う生意気な生徒は、公立学校では潰されてしまうのではないか?公立は先生の言うことを忠実に守る生徒こそが求められているのではないか?

⑤どのような分野でも優れた才能を持つ生徒を公立学校では、認めないのではないか?画一的な環境に忠実に順応する生徒こそが求められているのではないか?

 

公立学校が理想としている生徒像は、近年、高校入試の内申制度の成熟化と共にほぼ固まってきたように思われます。これに合わない不器用な生徒の選択肢として私立中高一貫校があってもいいかと思います。しかし、経済的な問題と居住地が首都圏や大阪等の大都市でないとならない点は、機会均等という面で、救いようもない程の不公平感を感じます。

 

完全個人指導塾    OEC    下垣   明

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首都圏の私立中学受験は、経済面そして地方の生徒には与えられていないという面で、機会均等という観点から深刻な階層格差を生んでいることが、私自身、深刻な問題と思います。

 

そして地方にいると首都圏の中学受験の問題は、遠い関係のない問題と誤解する可能性が高いです。公立トップの生徒こそは、現実を知るべきと思いますが、ほとんどの人は無関心です。ある意味、いいのこもしれませんが、機会均等と言う意味で、私自身、納得できません。