首都圏 中学サッピックスの思い出

 

今から10年も昔のことなので参考にならないかもしれません。当時、中学サッピックスと言う進学塾がありました。目指すのは開成、筑駒、学附、早慶といった学校に限定されていました。能力別にZ、B、A、Sと4つに分かれていました。当時で開成を多いときで80名くらい入れていたかもしれません。各ブランチでは、2名~5名といったところでした。

 

中学一年から息子が通いましたが、数学は、中2の夏休みには中3の内容が一通り終わっていました。英語は、かなり文法に力を入れていてなかなか含蓄のある面白いテキストでした。長文読解演習がやや不足気味と思いました。

 

とにかく中学校の成績を上げることには、全く無関心でした。開成、筑駒、早慶の試験のみにターゲットを絞っていました。その為に、日比谷、西といった都立の一流校は派手に落選していました。上からZ、B、A、Sと4クラスあって一クラスは、10人前後でしたが、筑駒と開成はだれがみても受かるだろうという生徒のみ、二人受かりました。早慶は10人くらい受かりましたが、せいぜい、Z、Bのクラスまでしか合格者はでませんでした。A、Sといったクラスはほとんど壊滅状態、特に、普通に内申をあげて、他塾のような試験対策をすれば、充分に西高、日比谷に受かりそうな層も悉く落ちました。

当時は中学サッピックスと言えば、早稲アカ以上に、合格者を開成や筑駒や早慶に出して、信用力はゆるぎないものでした。

 

しかしそれは表の顔に過ぎません。下位コースでは都立向けの勉強は全くしていないので、都立は悉くおちて三流私立に大勢いきました。そして、当塾の講師は、下位クラスを馬鹿にして癒されるなんて言っていました。下位クラスなのに、テキストは開成、筑駒にターゲットを絞ったものを改編したものなので、全く都立向きや中堅私立向きではありませんでした。

 

私は、よく、分かりました。合格実績を多大に信頼してはいけないことを。下位クラスの人は、普通に市進等に行けば、充分に都立に進学できたはずです。同じことは

大分の塾にもあてはまるのではないかと思いました。上野丘、舞鶴を一番にあげている塾は偏差値50前後の学校を受ける生徒には、向かないテキストを使用している可能性はないのではないでしょうか?塾は、

単純にネームバリューや輝かしい実績のみ目を奪われて決めてはいけないということがよく分かりました。

しかし、これはなかなか事前には理解できません。どうしても塾のネームバリュー、合格実績校に目が行ってしまうのです。そして、高い月謝((中学サピックスは中3二学期月額10万円程度)を喜んで支払うことになります。そして、何の結果も得られないことが多々起こります。塾選びは、お子様の志望校や持ち味に合うところを選ぶことが大切かと思います。