大分県立高校普通科の進学指導(一般入試)の特異性。

私が高校3年の指導をした生徒さんの学校は、舞鶴高校、豊府高校、雄城台高校の3校ですが、どこも、共通点があることに気づきました。以下記載します。

 

1   進研模試等のテストの偏差値至上主義。 高校の先生は、生徒の受験する大学をひたすら、模試の偏差値のデータのみを物差しにして、北海道から沖縄まで、日本全国の大学のどこかへ当てはめようとします。

 

2    国公立大学至上主義。             とにかく一般入試では、国公立大学にこだわります。私立大学を勧めることもたまにはあるようですが、あくまで、国公立大学主体です。

 

3    現役至上主義。                  とにかく現役至上主義です。浪人は想定外です。勿論、現役で入れるのにこしたことはありませんが。

 

以上の3点が、おそらく大分県立高校普通科の一般入試の進学指導の共通スタンスだと思います。

 

ある意味で、学校の立場を考えると理解できる面も、ありますが、生徒の立場に立った場合気の毒な気がします。もっと、生徒の個に応じた選択肢を示して上げてもいいと思います。私は、生徒の将来、未来を俯瞰して、進路指導をします。学校は、おそらく、学校評価の指数である「国公立大学の現役合格率の向上」を目ざしているものと推測されます。

 

 

志望校の合否の判断に、偏差値は、ひとつの目安になりますが、絶対的なものではありません。大学入試は、高校入試と異なり、入試科目や問題の内容も異なります。最大の問題は、偏差値が低くて入りやすいからといって、北見工大や、室蘭工大等の北国の大学を志願させてもいいのでしょうか?島根や鳥取や高知等の公立大学を志願させてもいいのでしょうか?大学は、就職に至るまでの通過点です。どこの大学に進学したかで、その後の就職に大きく影響します。北見工大は、当然、北海道にそのまま就職する人が多いでしょう。島根や鳥取公立大学もそのまま地元の企業に進学する人が多いでしょう。

 

それと4.年間在学する地域の気候も考える必要があります。北見や室蘭は、北の大地であり、冬は、氷点下15度になることもあります。

 

費用の面でも、住居費や月謝など多額の額になります。

 

私も国公立大学を主軸に進学指導するのはいいと思います。しかし、将来、生徒の中に、首都圏で働らきたい希望がある場合は、大分大学よりも、明治、青山、中央、立教等の私立大学を目指すように指導することも視野に入れていいと思います。早稲田、慶應は、九大とほぼ変わらない難易度ですが、首都圏で就職するときは、地理的な面も含め総合的に有利なことが多いかもしれません。

 

現役で国公立大学に入ることは、勿論、理想です。しかし、九大や東大、早稲田、慶應、国立大学医学部等、難関大学を目指す場合には、将来のことを考えるとリスクを、とって一浪する選択肢もあってもいいと思います。総合商社、損保、メガバンク外資、国家総合職等を目指す場合には、学歴フィルターは、厳然とあるからです。

 

進学指導にて、偏差値は、確かに必要な手段ですが、全てではありません。

 

生徒の長い将来のことを考えてキャリア教育の観点からも志望校の選択をしていかないといけません。確かに、学校の外の世界で働いたことのない先生にそれを求めるのは難しいことかもしれません。

 

完全個人指導塾  OEC       下垣  明

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