「文武両道」を掲げる進学校の先生が言いそうなセリフだと思います。
確かにめっぽう地頭の良い子どもの中には、部活を熱心に取り組んだ後に、高3の夏休みに部活を引退して猛然と受験勉強にギアチャンジして集中して取り組んで難関大学の栄冠を勝ち取るケースも稀にあると思います。
この稀なケースをお手本にするように指導している進学校の先生も多いと思います。
しかし、難関大学、特に東大、京大等の旧帝や国立医学部、早慶については、現実的ではないと思います。
難関大学は一般入試が主流です。一般入試は、学力試験です。入試の合計得点が、最低合格点を上回るか否かの単純なゲームです。
このゲームの参加者は、公立高校だけではありません。中高一貫校の受験のプロが参戦してきます。開成、灘、筑駒なとは、小学2年位から特殊な塾に通って受験技術を磨きます。
中学受験に受かると直ぐに、東大等の難関大学を目指して鉄録会等の塾に入ります。鉄緑会では、中学3年で高校の基礎的なことを先取り学習してしまいます。中高一貫校は、高校2年の前半でほぼ高校過程を終えます。
その結果、東大合格者数の80%位が、現役であり、50%以上は、中高一貫校の生徒が占めています。
地方の公立高校の受験生にとって、難関大学を目指す場合、物凄く厳しい現実が待ちかまえています。
難関大学に現役合格するためには、よほど地頭の良い生徒を除き、高校3年間は、受験勉強を中心とした生活をしないと、中高一貫校のライバルに対して、難関大学の受験というゲームを勝ち抜くのは難しいでしょう。
勿論、難関大学に受かる潜在する能力があっても、猛然と受験勉強せずに、文武両道にて、部活と両立させて、程良く勉強して中堅の地方国立大学に進学するのもひとつの生き方かもしれません。
一方で、難関大学の出身者には、中堅の大学の出身者には、想定できないような輝かしい可能性が大学4年の就活のときに、花開きます。
この冷徹な現実を地方の公立高校の生徒や保護者のみなさんに伝えるのは難しいです。
まさに情報格差だと思います。
完全個人指導塾 OEC 下垣 明
大分市松が丘 携帯08067134143