首都圏の大学に進学した地方出身学生の偏歴ケーススタディ

私は、横浜国大工学部の卒業生ですが、当時は、神奈川県出身者か4分の1、東京を含む関東地方が4分の1、地方出身者が2分の1といった感じでした。

 

地方とは、具体的には、秋田、福岡、鹿児島、大分の出身者の鮮明な記憶があります。

 

共通して言えるのは、比較おとなしく、素朴でまじめでした。地頭の凄く良い人もいました。しかし、高校時代は、受験生勉強のみに特化していて高校が物凄く厳しく指導していたように見受けられました。入学後、どうなったか印象に特に残っているケーススタディを何例か記載します。

ケース1

方言がきつくて、何を言っているか最初のうちはさっぱり分かりませんでしたが、1年たつと方言はなくなりました。

9月は、大学の定期試験なのに家の稲刈りの仕事の手伝いのために夜行列車でよく往復していました。半年くらいしてストレスから大病にかかり、体重が3割ぐらい減りました。クラッシックの音楽に熱中しました。暇があれば、コンサートに聞きにいっていました。数学的能力が素晴らしく伸びて、東大の大学院に進学して、後に研究者になりました。

 

ケース2

入学当初は良く学校に来ていましたか、その後、パッタリ来なくなりました。インベーダゲームの天才でゲームセンターに入り浸りになりました。単位は、ほとんどとれなくなりました。夜の世界の女性と知り合い同棲をしていました。夜の女性の中では、人気が高くアイドルになりました。身なりは、気をつけていたようですが鼻毛が良く見えて気になって仕方ありませんでした。結局8年かかって大学を卒業して経産省の技官になりました。親御さんは、女性問題の解決に多大なご尽力をされたと聞いています。

 

ケース3

入学当初は、めちゃくちゃに真面目でした。空手部に入部すると人柄が激変し、生活はだらしなくなり、ルーズになりました。授業もほとんど出席しないくせに要領だけは素晴らしくよくて4年で卒業して大手電機メーカーに就職しました。

実家には、夏休みも正月も帰らず、卒業時に入社に際し保証人の印鑑をもらうためにやむなく4年ぶりに帰省しました。 

 

ケース4

おとなしくて一見すると真面目な感じでした。授業は最初のうちは出ていましたが見かけなくなりました。服装は、ロックジンガーのようになりました。いるのかいないなか、存在感は薄い感じで、終日、ぼやっとして遠くを見つめていました。何年かかって卒業したか不明ですが、風のたよりに県庁で偉くなった聞いてびっくりしました。

 

ケース5

入学した最初の授業でよだれを垂らして熟睡していました。そこで「いつもいつも眠いのですか?」と声をかけました。物理が理解不能らしく、1年の時に取得しないといけないのに4年まで4回受け続けました。第1希望の大学は京都大学物理学科で湯川研究室に入ることを目指して受験勉強に励みました。動作は、女性ぽくて、「卒業できなくなっちゃうよ、教えて、教えて」と数学の問題の解き方を懇願してきました。コミニケーション能力は高く、大学の試験の情報を様々なところから入手して教えてくれました。

人柄はよくて友達は多かったです。

国鉄に総合職として入社し、とあるJRの取締役までなりました。

 

完全個人指導塾  OEC     下垣 明

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