完全個人指導と個別指導の大きな違い

7、8年前に私は、2人同時に、個別指導をしたことがあります。他塾で非常勤講師として授業を持ちました。中学生でしたが、2人同時は、なかなか難しかったです。一方の生徒に説明したり課題を与えたりしている間に他方の生徒に課題をやらせていて、適宜、生徒を入れ換えて、ほぼ半分半分に授業時間がとれるように調整するものです。

1時間の授業といっても、生徒が先生を独占できるのが、理論的には30分になります。
しかし、塾のシステムとして、課題を生徒にやらせている間は、先生は空いているので、その時間を利用してもうひとりの生徒を指導させれば、効率的であり、生産性もあがり、保護者にとっても月謝が安くてすむということで、ウィンウィンのシステムと塾側は、アピールしたいのでしょう。

しかし、講師のほうからみれば、クオリティーを犠牲にして効率をとるように思えてなりません。2人同時に個別指導を行なうのは、随時、生徒毎に、頭の切り替えをしないといけません。個々の生徒毎に、全く、指導内容が異なるからです。

個人指導では、1人の生徒に集中して、指導ができます。この集中力が、複数の生徒を同時にみる個別指導では大きく劣化します。

指導内容は、予め予定はたてますが、生徒の理解の状況をリアルタイムに確認しながら、最適な指導内容を臨機応変に創っていくのが個人指導の真骨頂と思います。これは画一的な集団授業では、絶対できません。

しかし、複数の生徒を同時に指導する個別指導では、1人の生徒への指導の集中力を高めることが物理的に不可能なので、個々の生徒へのリアルタイムな最適な授業ができないのです。

2人同時に見る場合は、1人に専念できる場合と比較して、同じ講師であっても、授業の質が根本的に劣化します。

費用対効果でみれば、圧倒的に、個人指導のほうが優れているのは明らかですが、保護者の立場からは、授業の内容の見える化が難しい為に、この事実の深い理解が難しいのだと思います。

完全個人指導塾   OEC 下垣  明
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